夏の水管理と農業用水。

2011年05月06日 21:43

先日、新潟日報さんにて
「今年も稲作頑張るぞ」的な記事を載せて頂きました。
P5030031.jpg
どうもありがとうございました!

去年新潟は猛暑の影響でお米の等級下落率が全国TOPクラスにでした。
今年、新潟県にとっては底力を見せねばならぬ勝負の年です。

今年の気候が今後どうなるかはまだ分かりませんが、
春先の寒さはどこか去年を彷彿とさせます。 

今年も猛暑がやってくるのか?


猛暑を乗り切る上で、肥料のタイミング・量、中干し・溝切り作業のタイミングなど
生育を左右する条件は数あれど、中でも大きなポイントはやはり水管理です。


水持ちがよい田んぼなどで水温が30度以上に温まる状態が続くと、
稲が酸欠・根腐れになって養水分の吸収不良(葉の枯れ上がり)などを招き
収量・品質低下の原因となるんだそうです。

夏場の田んぼ管理は間断潅水(水を入れたり抜いたりして水と酸素を常に供給する)、
飽水管理(常時、田んぼが湿っている状態を保つ管理法)が基本ですが
去年の猛暑では積極的な間断潅水を行った農家さんで一等米を確保したという話を聞きました。

朝夕の水管理が重要で、日中に温まった水を夕に抜き
早朝に冷たい水を田に流し込むと言うものです。
夜の気温よりも日中田んぼで温められた水温が高い場合特に有効な方法とのこと。

もし今年も去年の様な猛暑がやってきた場合は、
私も一層の水管理を徹底したいと思います。



ちなみに、猛暑を乗り切る為の水管理で最も効果的なのは「掛け流し」だと思います。
取水口と排水溝を開けっ放しにして、常に新鮮で冷たい水を流し続ける事。

福島県の農業試験場でも猛暑時の掛け流しについて触れています。
※結論からいえば、掛け流しにより水温・土壌温度が下がり
 玄米品質が向上したとのこと。すげー参考になりました。


がしかし、試験場の技術解説にもありますように
「用水が十分確保されるほ場および地域で行う」事が絶対条件です。


先日のブログでもちょこっと触れましたが、水は有限な資源であり、
農業用水の利用にも地域によって色んなルールや縛り(利用時間・曜日の制限など)があって
自由に~好きなだけ~使えない農地が殆どです。 

弥彦は比較的に農業用水に恵まれている所ですが、
掛け流しの様に水を贅沢に使う農法は基本的にタブー視されています。
※例えば一本の水路で川上の農家が水を使いまくると川下で水位が足りなくなったりするから。
 

ならばせめて暑さのピーク・稲の穂が出るもっとも大事な時期だけでも
行政(水利権)や土地改良区にも協力してもらい水を沢山使えるようにバックアップして貰う事は
出来ないものか? と、思ったのですがこれは中々簡単なことではないようです。

なんでも、新潟県では工業用水や生活用水も含めた全水量の内、
既に86%(たしか)もの水を農業用水に回しているんだとか。

なのでここから更に農業用水の比率を上げるのは結構大変なことなのです。


更に少し話は飛びますが、今年の夏が仮に猛暑になったとして、
そして新潟県で計画停電が行われた場合、農業にどの程度影響が出るか心配です。
(勿論、影響がでるのは農業だけに限った話では無いですし、
 計画停電は必要とあらばやらねばならない事だと思っています)

用排水の管理にもポンプが使われ、電気が必要です。

電気の利用制限が水の利用制限にも影響を及ぼすようならば
早めに夏場の水管理や対応を模索しておく必要もあるかもしれないなとふと思いました。

勿論、計画停電を回避する為の日頃の節電も。


長期予報や各種情報にしっかりアンテナを張りながら、
今年の夏を乗り越えたいと思います。


コメント

  1. tonpu | URL | -

    Re: 夏の水管理と農業用水。

    今年の夏…
    「新燃岳噴火の火山灰で日照不足もありうる」と
    3月にJAの話も有りましたが、実際はどうなるかは??ですね

    ウチも毎日早朝の水の見回りから1日がスタートしてます
    うせ直しもするんですか?

  2. アグリのtom | URL | -

    Re: 夏の水管理と農業用水。

    ワイエスアグリの藤田です。blogリンクの件、承諾していただきありがとうございました(^^ )
    「アグリノート」に関しましては、田植えがおわったら必ず返信しますm(_ _)mわがまま聞いて貰ってすみません(_ _|||)

    つーか、石井さんの方もリンクして頂いたんですね!!!
    本当に光栄です。
    ありがとうございました(^^ )
    今後ともよろしくお願いします!!!

  3. たけ | URL | -

    Re: 夏の水管理と農業用水。

    新聞、スゴイですね(^^)v

    記事が、気になりますが…

    お米は、水稲って書くくらい、水管理は本当に大切ですよね~v-221

    去年、こちらでも、高温障害で、しらた、腹白が多く、等級がガタ落ちで価格もガタ落ちでした(>_<)

    福岡県では「元気つくし」という高温障害に強い早生品種が去年より試験的に栽培され始めました♪

    結果は良好だったようで、今年は、面積を増やして栽培するようです☆

    本来なら、水管理で高温障害に立ち向かいたいのですが、石井様のおっしゃるとおり、こちらにも、ルールがあり、なかなか自由に水管理が出来ないのが現状です(>_<)

    また、ここ最近、まとまった雨が降っておらず、水不足も心配です(>_<)

  4. 石井 | URL | lFH9V1S2

    コメントありがとうございます。

    【tonpuさんへ】
    コメントありがとうございます。

    なんと!新潟でも新燃岳火山灰の日照不足が
    起こるのですか!? 要注意ですね。

    うせ直し(補植の事ですかね?)は
    一応田んぼの出入り口や外周の繋ぎ目などに
    ちょこっと行います。

    収量に大きく影響は出さないので今年からは
    最小限の作業量に留める様にしています(^^ゞ


    【アグリのtomさんへ】
    コメントありがとうございます。

    こちらこそリンクありがとうございます。
    これからも宜しくお願い致します(^-^)

    tomさんの所は品種・農法ともに凄い種類があって
    田植え~その後の管理も大変そうですね・・・!

    アグリノートの感想はゆっくりでいいので
    遠慮なく作業に集中して下さい(^-^)

    明日の新潟は大雨の予報なので、田植えで
    風邪をひかぬようにお気を付け下さい。
    お互い頑張りましょう~!


    【たけさんへ】
    コメントありがとうございます。

    >福岡県では「元気つくし」という高温障害に強い
     早生品種が去年より試験的に栽培され始めました♪

    全国で高温耐性を持った新品種が続々登場していますね。新潟もコシヒカリを越える新品種を開発中だとか・・・!

    用水の問題はドコも同じですね(^^ゞ
    予報だと明日は九州も雨だとか。
    恵みの雨になる事を願っています。

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