尾崎泉地区生産組合にて。

2010年11月07日 21:30

スケールの大きさに圧倒されました。設備も農地も人の器も。  ◎ブログの応援、何卒宜しくお願いしますー! → ブログランキング現在の順位は?


先日、新潟県三条市栄にある「尾崎和泉地区生産組合」さんの元へ見学に行かせて頂きました。

こちらは30年以上の歴史を持つ歴史ある生産組合で、220haもの農地を有し、
140名以上の地域の農家さんで構成される集落営農です。

農場規模としては新潟県内でもTOPクラス。

とにかくそのスケールの大きさ、初めて見る設備・機械、
作業の取組み方、組織としての運営の仕方など終始衝撃を受けっぱなしでした。


まず設備について紹介いたしますと、
1ha容量の乾燥器が10機、更にプールタンクも4機装備しています。
PB010323.jpg

籾摺り機のでかさもハンパないです。
PB010329.jpg
10インチの籾摺り機(国内では最大のサイズ)で
一時間に60俵もの処理力を持ちます。

それだけの性能を持ってしても、稲刈シーズンの天候状況によっては
24時間休まず稼働しないと作業が間に合わないとの事。


当然作業機も凄いです。コンバインは計6機。
PB010335.jpg
この地域では圃場整備が進み1ha圃場も多く存在します。

その為、3機ずつの2チームに分かれてそれぞれ稲刈りを行い
1日大体12~13ヘクタール、多い時で20ヘクタールもの稲を刈るそうです。


田植え機もずらり。
PB010340.jpg
稲作の大規模化が進む中で省力化の方法として
直播(稲の種を直接田んぼに撒く方法)が普及しつつある昨今ですが、
尾崎泉生産組合では今も全ての稲を移植(苗を育てて田植えを行う従来の方法)で
栽培しています。


なので稲の苗をつくる作業・施設もしっかり整っています。

種子消毒(温湯消毒)用のプールは2000リットルのモノが4つ。
PB010342.jpg
これだけあっても一回で全ての種を消毒する事は出来ないので、
数回に分けて種の処理を行います。

その後、稲の芽出し作業は(育苗箱に種まきした種を温かい環境に置いて発芽を促す作業)
先ほど田植え機の保管されていた作業場を温室として使い、一度に育苗箱8000枚ずつ
芽出し作業を行うそうです。


そして使用する育苗箱は全部で約40000弱もの枚数になるとの事です。
その為、育苗ハウスの規模もハンパ無いです。
PB010343.jpg
短距離競争が出来そうなハウスがずらり。


トラクターにセットする作業機も、ロータリーやハローだけでなく
プラウなど様々な作業機がありました。
PB010344.jpg
プラウは効率良く作業が出来る事だけでなく、深く土を起こすことで土壌環境の改善ができ、
高品質の作物を育てる事に繋がるからと作業性・品質への取り組みも聞かせて頂きました。


コストを抑え、良いものを、沢山作る。
その為の取り組みを追求した形だと思います。
本当に凄い。



そして更に驚いたのが尾崎泉生産組合の運営方法でした。

上記で見て頂いた様な機械や設備は組織が所有し、
稲作の基幹作業となる田起こし・田植え・稲刈り・乾燥調整を行います。
しかし栽培管理(水管理・草取り・肥料まき)の部分は各組合員に各自の農地を任せます。

そして、収穫したお米は組織の名前で販売され、その後組合員に配分されるのですが、
尾崎泉ではそのお米の売上の配分を「各田んぼの品質・収獲量」などのデータと
照らし合わせ、個人個人の栽培努力に応じて分配するようにしているそうです。

当然、確田んぼごとにデータを取って分配に反映させるシステムは
全体の販売額をプール計算してただ面積ごとに分配する方式に比べて
事務作業の負担が格段に増します。

けれども、その個人個人の努力をちゃんと評価するシステムこそが
大規模な経営でも品質を落とさずに細かく管理を徹底する事につながり、
組合員のモチベーションを支える事にも繋がっているとの事です。


その他にも、尾崎泉では専従者(社員的なモノ)を置かずに
機械作業のオペレーターは全て時給制としてるなど独自の取り組みが多くあり、
県の職員さんなどからはそれら独自の経営を「尾崎方式」と呼ばれているんだそうです。

PB010346.jpg
写真は尾崎泉生産組合の役員を務めている安達さん。 
・・・・・と私。 ※私、がっつり目をつぶっててスイマセン。汗

安達さんは組織役員としての稲作経営とは別に、個人の経営で野菜栽培も行っています。
さらに指導農業士として若手の育成にも取り組んでいる方でして、
普及所の主催する勉強会で、いつもお世話になっております。
今回もお忙しい中親身にお話を聞かせて頂きました・・・・!感謝!


最後に、安達さんから今後の農業経営についてのお話がありました。

「組織の為に人(組合員)があるのではなく、人の為に組織があるべきだ。
 人が組織に合わせるのではなく、人の変化に合わせて組織の体制を変えて行く事が大事。」


尾崎泉でも組合員の高齢化と後継者の確保が課題となっていて、
これからの米価や農業を囲む状況を考えて、組織のあり方を
変えて行かねばならないとの事でした。

今140名以上いる組合員も高齢化で肥料まきなどの重労働が
出来無い人が増えてきた場合、やはり組織で作業・農地の管理を
請け負う事になるだろうし、今後は管理を数名の担い手に集約する
必要もあるかもしれない。直播など新しい農法も取り入れる必要も
迫られるかもしれない。

それらには、柔軟に対応していく事が大事との事です。


この他にも、もの凄く勉強になるお話を沢山聞かせて頂いたのですが、
とてもブログに書き切れないので一旦、今回の見学の報告はここまでに・・・!


尾崎泉は規模が非常に大きく、ウチの経営(尾崎泉の45分の1)に
スグに何を応用できるって訳ではないのですが、今後の地域を考えた農業を
する際に、本当に勉強になる事だらけでした。感謝感謝です。

お忙しい中、お時間頂き本当にありがとうございました!
今後も宜しくお願致します。


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コメント

  1. いしかわ | URL | Rap3FRkE

    Re: 尾崎泉地区生産組合にて。

    ある程度の規模が無いとこれからの農業は太刀打ち出来なくなっちゃうね。
    うちの実家も「葉タバコ共同乾燥場」をやってるし。
    あと、目をつぶってるかは不明。見たことあるジャージ。

  2. 赤いニワトリ | URL | -

    勉強になります。

    いつ読んでも石井さんのブログは考えさせられます。
    これから農家は作るだけではいけないんですよね…出口(売り先)がありきの生産で考えていかないと
    海外産の農産物に潰されてしまう。かと言って良いモノ美味いモノを作ってれば大丈夫…ってのもダメだと思うんですよね。
    ヒトリヨガリは儲けには
    繋がらない。
    付加価値&宣伝・売り込みをして買ってくれるお客さんに選択をさせる舞台まで農家が自ら上がらなくてはならないんッスよ。

    それが出来れば
    自分の子供たちに
    胸張って継がせたくなる
    新潟の農業になるかも
    しれないですよね…


    …あっ( ̄▽ ̄)いっけね
    熱くなってしまった
    失礼しました(^^)

    またいろんな話
    ブログに載せてください

  3. A-GYO | URL | -

    Re: 尾崎泉地区生産組合にて。

    >「組織の為に人(組合員)があるのではなく、人の為に組織があるべきだ。人が組織に合わせるのではなく、人の変化に合わせて組織の体制を変えて行く事が大事。」

    全くその通りだと思います。
    どこぞの政党に聞かせてやりたいですねえ~(笑)

    農業は色んなやり方があるから面白いよね。

  4. あじ | URL | -

    Re: 尾崎泉地区生産組合にて。

    本当に凄い規模だと言うことが、伝わってきます!
    ツーショットの知治さんも輝いて眩しいですよ!
    ますますの御発展を!

  5. 石井 | URL | lFH9V1S2

    コメントありがとうございます!

    【いしかわさんへ】
    コメントありがとうございます!
    先日、六本木ではありがとうございましたー!

    日本農業も担い手の不足、コスト対策などから
    規模拡大によるスケールメリットを活かさねば生き残れない
    側面があるかと思います。

    あ、ちなみにあのジャージは今も現役で
    仕事着として使っています。 
    もっと沢山貰っとけばよかったっす!!


    【赤いニワトリさんへ】
    コメントありがとうございます!

    新潟の農業、広くは日本の農業が
    これからどういった進路を取るかは消費者も、
    行政も、現場の私達も、皆で考えるべき問題ですよね。

    まだまだ私も駆け出しの農家ですが、
    今後も色んな所にいって、見て感じた事を
    ブログで発信していけたらと思います。


    【A-GYOさんへ】
    コメントありがとうございます!

    農業の世界は今後数年の過渡期に
    大きく環境が変ると思います。

    そんな時、規模の大きい組織程
    柔軟に対応できるかが求められるんだと思います。

    ウチはとてもスケールに走れる経営ではありませんが、
    地域で一つの共同体として動いている尾崎泉の取り組みは
    弥彦に置き換えても色々考えさせられる一日でした・・・!


    【あじさんへ】
    コメントありがとうございます!

    尾崎泉の見学は本当に驚きの連続でした。
    まるで外国の農場の様でした・・!

    お米も穀物である以上、今後より
    大規模な経営が求められるのかとも思います。

    色んな経営を見て、視野を広げて行きたいと思います。

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