お米の量と味。 

2010年07月15日 19:56

先の稲作勉強会の記事と合わせてもう一つお話を。
会の途中で話題となった新潟米の課題について。


先の記事で穂肥のお話をしましたが、
穂肥を大量に与えれば稲は栄養が沢山ある訳ですから穂が大きく育ちます。
穂が大きく育てばそれだけ沢山収穫できるので農家は儲かることになります。



けれどここに問題がありまして。




沢山収獲する為に多量に肥料を与えると、お米のタンパク含有量が上がるのです。


タンパクは水を通さない為、少ない方がお米の吸水が良くふっくら炊きあがります。
つまり、タンパクの少ないお米が美味しいとされているのです。
※お米の食味計でもタンパク量が大きく食味値に影響します。


しかしながら、現在の流通では農家がJAなどに出荷する際に
「お米の等級」は見られるけど「お米の美味しさ」は見られないんです。

お米の等級とは、一定量の玄米にどれだけ整った形の
米つぶが含まれるかの割合で決まります。


だから、市場出荷するお米に対して、農家は「味」より「量」を重視してきました。
それによって起こったのが「新潟米の低迷」。


新潟の農家が「新潟ブランド」にあぐらをかいて
量を重視する栽培を行っているうちに、他県との差が縮まってきました。

他県は新品種のブランド化や味の追求を積極的に行い、新潟を超える為に努力してきたんです。

それにより、値が高い新潟米は他県よりも高いだけの価値(旨さ)を
発揮出来なくなってきたんです。
※勿論、デフレによる低価格志向の追い打ちもあります。





当然、多くの直売を行っている農家は市場出荷と直売用を分けて栽培しています。

石井農園でも、市場出荷用は化学肥料で低コストに栽培し、
直売用の米は有機質肥料を使って丁寧に育てます。
※有機質肥料は肥料分が少なく効きも緩やかなので、低たんぱくに育つと言われます。


けれど今後は、「新潟米」のブランドを守る為に
市場出荷の米の食味水準も厳しくあるべきなのではと思います。
ってか、そうなっていくと思います。

既にJAや普及所の栽培指導でも、
「量」ではなく「質」を求める為の栽培が基本となっています。
(まぁ、減反もやってますし、米が多くてはイカンってのもあります。汗)



果樹産地が出荷場で光センサーを導入して
折り紙つきの糖度のモノだけをブランドとして出荷するように、
お米も食味を調べて一定水準のモノを分けて流通させる様になるでしょう。

産地が産地である為に。




ちなみに、福井県のJAでは食味計を導入して高得点の米だけを
ブランドとして高価格で販売する事業を既に始めています。

新潟も・・・・負けていられない!! 



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