田んぼのガス抜き。

2013年06月08日 04:54

稲の葉が徐々に大きく茂り、田面が緑に染まっていきます。
P6020060.jpg

気温の上昇によって稲の生育が旺盛になってくるのはとても嬉しい事なのですが、
気温上昇に伴ってこの頃「ガス沸き」と言う現象が田んぼにみられるようになります。
P6020061.jpg
写真はまさに「沸いてる」田んぼ。

ガス沸きとは、
前年の稲のワラや根などの有機物が田んぼの土中で分解される際に
硫化水素などの気体が発生する事で、これらのガスは稲の根の成長に
悪影響を与えると言われております。

ちなみに、これがガスをとらえた動画。

田んぼを歩くと長靴の周りから空気(ガス)がプクプクわいております。
※4年前に撮った動画です。汗

ガスわきの対策として、この時期は水を落として(田面が乾き過ぎない程度に)
土中に新鮮な空気を送り込むようにするなど、小まめな水の更新を行います。



ちなみに稲の根っこのお話をもう一つすると、
皆さん、稲の根は何色をしていると思いますか?


正解は・・・・白。もしくは赤。
P6020062.jpg


写真では白い根と赤い根が見えると思います。
P6020064.jpg
本来、稲の根っこは白いのです。

けれど稲には独自の優れた能力として、葉から吸収した酸素を
根っこに回して土中に放出する事が出来ます。

これによって稲は酸素の少ない水中(水田)でも根ぐされすることなく
栽培する事が可能な訳ですが、酸素を放出する際に土壌の鉄と結合してしまうのです。
それによって根の周りに酸化鉄の膜が出来て、根が赤くなるのです。

酸化鉄の膜は還元土壌(酸素の少ない土壌)に稲が抵抗している証なのですが、
その膜によって根の養分吸収が制限されてしまうデメリットがあります。

そこで今回のガス抜き、そしてこれから行う中干(中干しの詳しいお話はまた今度)
によって土壌の環境を整え、白い根を沢山出させることが大事なのです。


ちなみに、ガス抜きと合わせてこの時期は分げつを確保する為の水管理も
とても重要になります。
深い方がいい(太い茎になる)とか、浅い方がいい(沢山分げつする)とか
色々言われていてこれまた奥が深くて長くなるのでまた今度・・・!





そして更にちなみに・・・・で申しわけないのですが、
稲の根の酸化防止対策としては水の更新・ガス抜き以外にも色々あります。

例えば前年秋のアルカリ資材の散布。

田んぼ(というか日本の土壌全般)は酸性に傾く傾向があります。
鉄は酸性状態なほど土中から溶けだして移動し易くなる(根に付き易くなる)ため
前年のうちに石灰などのアルカリ資材を加えることで土の酸度を矯正し
鉄が溶けにくい環境を作るとのこと。


その他、不耕起農法も有効と言われております。

理由としては耕す事によって前年の稲ワラが土中にまぜこまれ、
これが分解する際に酸素を消費して土壌の無酸素(還元状態)を引き起こす
ために、耕やさない不耕起農法ならば土の上で有機物分解が起こる為
土壌の酸素が確保されることで稲の酸化膜が出来にくい環境を作るとのこと。


いやー、稲作は奥が深い。


コメント

  1. ねぎブログ 小城 | URL | r.Ds/CEI

    石井さん、こんばんは。
    今回も勝手ながら、こちらのブログに石井農園さんのことを紹介させていただきました。
    ご確認お願いします。
    ねぎブログ http://negiken.blog.fc2.com/blog-entry-291.html

  2. 石井 | URL | lFH9V1S2

    コメントありがとうございます。

    【ねぎブログ 小城さんへ】
    コメントありがとうございます。

    ブログを紹介してくれてありがとうございます。
    親しく読んで頂けて嬉しいです(^-^)
    ※私が丁度高校生位の時、芸人の「やるせなす」が
     人気だった影響で、多くの人に「石井ちゃん」と
     呼ばれていた事を思い出しました。笑

    管理機のカバー、上手に土を抑えていますね。
    このやり方も1つですが、もし土を動かさないように
    管理機で植え溝だけ耕したいのであれば、爪を逆付けする(もしくは管理機を後進させる)ことで土を飛ばさずに
    ほぐす事が出来ますよ。

    写真で拝見すると、小城さんの所の管理機は
    もしかしてハンドルが回転するタイプなのかなと思いました。
    その場合はハンドルを回転させて、ロータリー部を
    リア側に持ってきて刃の回転を進行方法の逆にする事が出来ると思います。

    イメージとしては歩行タイプの耕耘機の様な感じです。
    これは後に土を余り崩さずに管理機で畝間除草を
    したい時などにも有効ですよ(^-^)



  3. ねぎブログ 小城 | URL | -

    うちの管理機のハンドル

    確認しましたら、おっしゃる通りハンドルが回転する管理機でした。

    そんな使い方があるとは、目からウロコです!

    今後もブログの更新楽しみにしています。

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